オーロラを見るには:時期・場所・当夜の動き方
オーロラが見える時期は、北半球ではおおむね9月から3月の暗い季節です。見られるかどうかを決めるのは、オーロラ帯との距離、空の暗さ、晴れ間、地磁気の活動の4つ。日本から狙うなら、この4つがそろいやすい場所へ数泊の日程で出かけるのが近道です。
日本でオーロラは見えるのか
見えることはあります。ただし、めったにありません。日本で見られるのは「低緯度オーロラ」と呼ばれるもので、北の地平線近くが赤く染まるように写ります。北海道の陸別町は、これまで何度も低緯度オーロラが撮影されてきた町として知られ、名古屋大学の観測施設や銀河の森天文台があります。
2024年5月10〜11日の巨大磁気嵐(G5)と、同年10月10〜11日の磁気嵐では、北海道各地や本州の一部でもオーロラが撮影され、大きな話題になりました。とはいえ多くはカメラがとらえた赤い光で、肉眼ではぼんやりと明るい程度だったという声が目立ちました。
当サイトの計算では、北海道の条件の良い町でも写真に写すだけでKp 7.3前後、青森でKp 8.7前後、東京や大阪ではKp 9以上が必要です。緑のカーテンが揺れる光景を見たいなら、海外のオーロラ帯へ行くのが現実的です。
日本人旅行者に定番の3エリア
オーロラが頭上で揺れるのは、磁極を囲むオーロラオーバルの真下です。日本から行きやすいのは、カナダのイエローナイフ、アラスカのフェアバンクス、フィンランドのラップランドでしょう。
- イエローナイフ(カナダ北西準州):オーバルのほぼ真下にあり、Kpの値より雲の有無が勝負を分けます。成田・羽田・関西からバンクーバーへ飛び、カルガリーかエドモントンで乗り継ぐのが一般的で、片道ほぼ丸1日かかります。
- フェアバンクス(アラスカ):内陸性の気候で晴れやすい町です。通常はシアトルかアンカレッジで乗り継ぎます。冬に日本からのチャーター便が運航されたシーズンもありました。
- フィンランド・ラップランド:成田・羽田・関西からヘルシンキへの直行便があり、所要は13〜14時間ほど。そこから国内線で約1時間半のロヴァニエミ、キッティラ(レヴィ)、イヴァロ(サーリセルカ)へ向かいます。
時期は「暗さ」で決まる
オーロラ自体は一年中出ていますが、空が明るいと見えません。北極圏では4月中旬から8月中旬ごろまで夜が明るく、ゴールデンウィークや夏休みはほぼ対象外です。
日本の休みに当てはめると、年末年始は夜が最も長い反面、寒さが厳しく航空券も高めです。2〜3月の春休みや卒業旅行の時期は、春分前後に地磁気が乱れやすい傾向があり、寒さも真冬より和らぎます。イエローナイフでは8月下旬〜9月も人気で、湖面に映るオーロラを比較的穏やかな気温で楽しめます。
満月の前後は淡いオーロラが月明かりに埋もれます。日程を選べるなら、新月寄りの週がおすすめです。
現地では最低3泊、できれば4〜5泊
1泊だけだと、雲ひとつで旅が終わります。晴れる夜と活動が重なる確率を上げるには、現地で3泊以上がひとつの目安です。旅行プランナーでは、行き先・月・泊数ごとに、2005〜2025年のデータから見られる可能性を比べられます。
同じ北欧でも、内陸のイヴァロ周辺と海沿いのノルウェー側では晴れやすさが違います。ツアーを選ぶ前に、候補の町を2〜3か所比べておくと失敗が減ります。
当日の夕方にすること
夕方にオーロラ予報でKpの見通しを確認し、各観測地のページに載っている「その町に必要なKp」と比べます。次に雲の予報です。薄い上層雲なら明るいオーロラは透けて見えますが、低い雲が空を覆う予報なら、晴れている方角へ移動する計画を立てます。
夜に入ったら、太陽風のBzが南向き(マイナス)のまま15〜30分続くかを見てください。オーロラが動き出す直前の、いちばん分かりやすい合図です。時刻は現地時間で考えること。フィンランドの夜22時は、冬時間なら日本の翌朝5時です。
空の見方と待ち方
町の明かりから数km離れ、北の空が開けた湖畔や丘に立ちます。目が暗さに慣れるまで20分ほどかかるので、スマートフォンの画面はなるべく見ないでください。
最初は北の地平線近くに、薄い雲のような白っぽい帯が現れることがよくあります。肉眼では灰色でも、カメラを向けて緑に写ればそれがオーロラです。活動はサブストームと呼ばれる15〜60分ほどの盛り上がりを繰り返すので、静かな時間に宿へ戻らないのがコツ。現地の22時から翌2時ごろが、よく当たる時間帯です。
よくある質問
オーロラが見える時期はいつですか。 北半球では9月から3月ごろが中心です。北極圏では4月中旬〜8月中旬は夜が明るく、オーロラが出ていても見えません。春分・秋分の前後は地磁気活動がやや高まりやすい時期です。
オーロラは日本で見える場所がありますか。 北海道、とくに北の空が暗く開けた陸別町などでは、大きな磁気嵐のときに赤いオーロラが撮影されています。ただし数年に一度あるかどうかの出来事で、肉眼でははっきり見えないことがほとんどです。
何泊すればオーロラを見られますか。 確実と言える泊数はありませんが、オーロラ帯の真下で3〜5泊すれば、晴れた夜に一度は出会える人が多くなります。雲の少ない内陸を選ぶことも大切です。
スマートフォンでも撮れますか。 最近の機種なら夜景モードで十分に写ります。手ぶれを防ぐため、小型の三脚を使うか、どこかに固定して撮影してください。
最終確認日:2026年10月16日